交通事故が起こらない場合でも、たとえば無免許運転や酒気帯び運転、制限速度より30km(高速道路は40km)を超えるスピード違反などの悪質な違反であれば、道路交通法で罰せられる(無免許運転は1年以下の懲役または30万円以下の罰金、悪質なスピード違反は6ヵ月以下の懲役または10万円以下の罰金等)。しかし、駐車違反や信号無視、制限速度より30km(高速道路は40km)以下のスピード違反といった軽微な交通違反については、原則として刑事処分をせず、「交通反則通告制度」という行政処分で処理している。これは、違反現場で警察官が違反者に交通違反があったことを告知(反則切符を手渡す)し、違反者は規定の金額を期日以内に郵便局や銀行などの金融機関で支払うというものだ。刑事処分の罰金(国庫に入れられ、処分者の支払先は検察庁)ではない、行政処分のこの「反則金」は、違反現場の都道府県に納付すれば、それで終わり。刑罰ではないので前科とはならない。なお、人身事故の場合、加害者は「業務上過失致死傷罪」や「自動車運転過失致死傷罪」などに合わせて、道路交通法違反の罪にも問われることがある。飲酒運転で人身事故を起こした場合などの悪質なケースでは、必ず道路交通法違反でも罰せられる。