日本の個人投資家は、対円取引をすることが多く、その取引は、“買い”から入ることが圧倒的に多くなります。その理由の1つとして、金融関係者のセールストークの影響もあるのでは、と考えています。「○○を買いましょう!」「○○を買ってみませんか?」このように顧客にプレゼンテーションをしても、何ら違和感がありません。顧客は、自分の持っているお金(日本円)で何かを買うというイメージが、自然にわいてくるでしょう。しかし、「○○を売りましょう!」「○○を売ってみませんか?」と提案しても、「?………?」「私は、○○を持っていないのですが……?」と、困惑した声が返ってきそうです。本当は、きちんと説明をすれば、そんなことはないのですが、そういった説明にも、時間と知識が必要です。ですから、顧客がイメージしやすい“買い”を勧めることが多くなるのです。まして、FX取引(外国為賛証拠金取引)の場合は、金利差がありますから、「毎日、スワップ金利をもらえますよ」と、ますます“買い”が、推奨されることになるわけです。個人投資家にとっては、円キャリー・トレードを行いやすい環境が、十分過ぎるほどそろっています。円キャリー・トレードが、うまくいっている間は、それで何の問題もありません。しかし、その裏には、円キャリー・トレードによって、インフレによる通貨価値の下落が見えにくくなっている、という事実があります。その矛盾を修正するための。ガス抜き。「クラッシュ」は、必ず来ます。